名古屋MFマギヌン(26)が来季も残留することが24日、分かった。巨額のオイルマネーを武器に中東のクラブが興味を示し強奪の危機にあったが、強い名古屋愛で来季も名古屋のユニホームでプレーすることが決まった。頼れるブラジル人助っ人は25日、9年ぶり3度目制覇を目指す天皇杯準々決勝G大阪戦(神戸ユ)でもチームをけん引。サポーターにクリスマスプレゼントの白星を届ける。

 マギヌンはこの日、愛知・豊田市内で代理人とともに契約交渉に臨み1000万円増の5000万円でサインした。今季は華麗なパスサッカーを掲げるピクシー名古屋の攻撃のアクセントとして存在感を発揮。移籍初年度ながらリーグ26試合8得点でFWヨンセン、MF小川に続きチーム得点ランク3位に入る活躍をみせ、ここぞの場面でのゴールでも大きく貢献した。左ひざを痛め故障離脱した終盤5試合でチームが未勝利(4分け1敗)と停滞したように、今の名古屋にとって背番号8は欠くことのできない戦力となった。

 残留は既定路線とみられていたが、同席した代理人のテオ氏は「UAEやカタールからの話もあった」ことを明かした。11月中旬以降は、巨額のオイルマネーで強奪される可能性もくすぶり続けていた。だが、日本をこよなく愛するマギヌンの強い意志と、クラブ側の絶対に手放さない、という熱意が合致する形で契約がまとまった。

 サインしたマギヌンは「クラブが両手を広げて受け入れてくれるのだから、それにこたえる以外の選択肢はない」と、笑顔で名古屋愛を強調した。

 また、この日までにDFミロシュ・バヤリッツァ(27=セルビア)が来季契約を結んでいたことも判明。新加入するFWダビ(24=ブラジル)も含め、ACLでアジアにも打って出る来季の外国人枠が固まった。(金額は推定)