J1磐田のMF山本脩斗(23)が今季リーグ戦初先発で、A契約を勝ち取る。1日の大久保グラウンドでの練習では、ミニゲームに主力組で出場。次節東京戦(4日、ヤマハ)での今季リーグ初先発が濃厚となった。3月29日のナビスコ杯新潟戦でフル出場し、通算出場時間が444分。CからA契約(年俸で上限なし)への移行に必要な450分まであと6分と迫った。

 それでもA契約はまだ通過点だ。左サイドバックとして「中に切り込んでシュートもあるし、クロスでも点につながる」とイメージを膨らませる。先週のナビスコ杯2戦フル出場で起用した柳下監督は「期待通りやってくれている。脩斗はセンスがある。そして走れる。左右のクロスもシュートもできる。サイドプレーヤーの必要条件はそろっている」と絶賛した。

 昨年6月、原発性左鎖骨下静脈血栓症で遅れて入団した。初めてメンバー入りした神戸戦(8月9日)の前夜は「夜中3時まで眠れないほど緊張した」が、今は「守備である程度自信を持てている。余裕を持って攻撃で積極的にいける」という。約10カ月間少しずつ自信と信頼を積み上げ、残り360秒でプロとしての格を上げる。【栗田成芳】