Jリーグのロスタイム時間の表記が変わることが11日、分かった。来季導入を目指して準備を進めているもので、現在は試合時間90分を過ぎたゴールはすべて「89分」となるが、今後は世界基準に合わせ「91分」「93分」と実際の時間になる。同時に、これまで「切り捨て」だった時間表示も世界に倣い「切り上げ」に変更。世界と日本の「時間」がひとつになる。

 97年に国際サッカー連盟(FIFA)が「時間は切り上げ」と見解を公表し、ロスタイムも「+」をつけて正確な時間を表記することを推奨した。それまでバラバラだった時間表示が世界的に統一されたが、Jリーグはシステム上の問題から長く以前の「切り捨て」「89分まで」のまま。FIFA管轄の日本代表戦とJリーグで違ってきた。

 リーグの時間表示が変われば、各競技場の電光掲示板の時間表示も変わる。現在は90分を過ぎると「時計が消える」が、今後は92、93分と続けて表示される可能性が高い。選手はロスタイムを計算しながらプレーできるし、観客も「まだ○分ある」と楽しめる。よりエキサイティングになる。

 Jリーグが変われば、国内のサッカーも続く。現在もJリーグと日本協会の運営、広報が協力して準備をしている。日本協会の犬飼会長は「Jリーグがしっかりやってくれている。Jリーグに合わせて、天皇杯や高校選手権なども変える準備をする」と話した。移籍金撤廃に続いて、また少し日本のサッカーが世界に近づくことになる。