コンサドーレ札幌MF上里一将(23)が、節目の試合を勝利で飾る。7日のホーム鳥栖戦が、Jリーグ通算100試合目になる。「(意識は)特にないです」と平常心を強調したが、4試合ぶりに本職のボランチでの出場が濃厚な一戦で、2連勝へ導きにいく。

 5日の札幌ドームサブグラウンドでの戦術練習で、上里は主にボランチを務めた。ブラジルに帰国中のクライトン不在の状況に、石崎信弘監督(51)はキリノと宮沢の2トップを選択。中央から組み立てる役割を託された上里が、ここ3試合務めた左サイドバックからボランチに戻る。

 決して順調な100試合への道のりではなかった。2年目の05年8月、左ひざ前十字靱帯(じんたい)を断裂し、1年近く戦列を離れた。チーム構想から外れた07年は出場7試合に終わり、08年も前半はまったく出番がなかった。そこから今年は主将を務めるまでのし上がった。

 沖縄・宮古島から、両親が初めて札幌ドームを訪れる。「今回は100試合目というのを調べたようで、それに合わせて来るんです」。前節3日の栃木戦で右太もも裏を負傷と万全ではない。それでもスタンドから見守る両親の声援に応えるため、弱音は吐かず、勝利だけを狙っていく。