負傷離脱していたJ2仙台FW中島裕希が、25歳の誕生日を迎えた16日、全体練習に復帰した。5月10日の富山戦で右ひざ内側側副靱帯(じんたい)を損傷して以来、37日ぶりに合流。手倉森監督から「明るい材料」と歓迎され、早ければ21日のホーム東京V戦が復帰戦になる。厄年だった24歳の1年間はスランプや負傷に泣いたが、誕生日に心機一転。FW争いを激化させ、先発の座を奪還する。

 ユウキが帰ってきた。離脱中の約1カ月で一から鍛え直し、この日のミニゲームではMF富田の得点をアシスト。中島は「試合に出てない僕が、みんなより動けなきゃおかしい」と笑った。練習後は、約30人のファンから誕生日プレゼントを贈られ「サポーターの期待に応えるために早く試合に出たい」と決意した。

 24歳の1年間は苦しかった。厄年だった昨年は年間6得点に終わり、ベンチ外も多かった。年が明けて後厄の今年、厄払いのため地元の富山や東京、キャンプ地の宮崎で神社を参拝したが、プロ生活初の長期離脱を経験。中島は「24歳…。人生いろいろある」と、しみじみと話したが、誕生日の復帰には笑顔を取り戻し「25歳になった日に戻れてビックリ。30歳まで早いだろうし、今日から頑張りますよ」と心機一転だ。

 中島の復帰について高木フィジカルコーチは「いい状態。感覚が戻れば」と太鼓判を押す。手倉森監督も「(13日の)福岡戦で完封負けした後だけに明るい材料。東京V戦に出られるか、ゲーム感覚を確認したい。練習生のFWサーレスも刺激になってるし、FWは横一線」。中島の復帰に伴う活性化を歓迎した。【木下淳】