<J2:湘南3-2札幌>◇第22節◇21日◇平塚

 コンサドーレ札幌は首位湘南に2-3で敗れた。0-1で迎えた後半3分にMFクライトン(31)のPK、同12分には西大伍(21)のゴールで一時は逆転したが、後半38、42分と4分で2失点を喫して再逆転を許した。残り30分での失点はこれで全27失点中18点。目前で勝ち点を取りこぼす試合が続いている。

 激しい打ち合いの末、最後の最後で力負けした。石崎監督は「2点取った後の追加点が取れない。最後にまた悪い癖が出てしまった」と反省点を挙げた。1-1で迎えた後半12分に得意のサイド攻撃から2-1と逆転。主導権を握りながら終盤に我慢できず、引き分けにも持ち込めなかった。

 収穫はあるものの結果がともなわないジレンマが続いている。この日は後半開始から石崎監督はFW中山を投入してシステムを3-5-2に変更。中山の前線での精力的な守備から、宮沢が倒され同点PKにつながった。石崎監督は「流れを変えるという意味では、中山はいい仕事をしてくれた」と評価。高さのある中山をターゲットに放り込むという、従来のつなぐサッカーとは異なるスタイルで湘南を戸惑わせたが、最後の詰めで甘さが出た。

 今節は2位C大阪が敗れ、3位仙台がドロー。首位湘南を倒せば大きな浮上チャンスだったが、勝ちきれず順位は7位に転落した。中山は「いくら点を取っても2-3で終わったら同じ」と肩を落とす。今季同じ相手に2連敗したのは初めて。残り29試合と、まだ半分以上残すだけに、余計な苦手イメージを持つことだけは禁物だ。【永野高輔】