<J1:名古屋3-2G大阪>◇第23節◇23日◇金沢

 G大阪が2点リードを守れず、後半ロスタイムに決勝弾を許す失態を演じた。MF遠藤保仁(29)の今季6点目となるゴールで先制するなど優位に試合を進めたが、後半27分から3失点。名古屋に大逆転負けした。2点差以上で勝てば来季のアジアCL出場権を得られる3位に浮上していたが、まさかのリーグ戦6試合ぶり黒星で6位に後退した。

 情けない…。G大阪にとって年に1度の金沢でのホーム試合で、スタンドからため息が漏れた。既に4分のロスタイムが経過した「後半51分40秒」。名古屋MFマギヌンの劇的FKが決まると、G大阪の選手はぼうぜんと立ち尽くした。前半の2点リードを守れず、最後の最後で大逆転負け。まさかの結末に、現実を受け入れることすらできなかった。

 2点差以上で勝てば、3位に浮上していた。それが後半27分からもろくも崩れた。1点を返されると同36分に遠藤が2試合連続でPKを献上。あっさり追いつかれ、ロスタイムの悲劇へとつながった。一時の泥沼から抜け出し、前節新潟戦までの5試合は4勝1分けと復調気配だったが、またふがいない試合になった。

 運動量もなければ、粘りもない。西野朗監督(54)は「予想以上に疲労があった。選手の体が利かなかった」と言う。先発11人の平均年齢は28・5歳。選手の高齢化が進み、終盤に体力が消耗するのは明らかだ。先制弾を挙げた遠藤は「悪くはないが、短い時間で失点している。もったいない」。GK松代は「終盤に修正が効かなかった」と指摘。“勝ち試合”を落としていては、上位争いにも加われない。【益子浩一】