J2仙台は15日の天皇杯4回戦(丸亀)でJ1東京と対戦する。J1昇格決定後、初の公式戦がJ1相手ということもあり、手倉森誠監督(42)は「120%の力で臨んで、足りないものを探したい」と来季への足掛かりにするつもりだ。

 風邪から回復したDF渡辺広大(22)が東京戦での奮起を誓った。12日の練習は37度6分の熱が出たため休んだ。念のためホテルに隔離されたが、この日は紅白戦で激しい動きを見せるなど、回復をアピール。「(新型)インフルエンザではなかった。東京戦は勝ちに行く」と意欲的だった。

 渡辺が市立船橋2年の時にFW平山相太(24)、MF中村北斗(24、共に現東京)擁する国見に、インターハイ準決勝で敗れた。「自分たちの流れだったのに負けた」。平山とは本番でのマッチアップが予想される。「平山には今まで勝てていない。クロスを上げさせないようマークをタイトにする」とライバル・平山の高さを封じるつもりだ。

 苦い思い出だけではない。東京とは、昨年度も同じ天皇杯4回戦で対戦した。渡辺はその試合を境に、先発出場が定着し始めた。きっかけをつかんだ相手でもある。「来年降格争いをしたくないし、良い試合をしたい」。今年の東京戦はJ1定着のきっかけにする。【湯浅知彦】