<J1:名古屋2-1G大阪>◇第1節◇6日◇万博

 G大阪の日本代表MF遠藤保仁(30)にまた、不安要素が出てきた。開幕名古屋戦は1-2惜敗。同点の後半23分、守備に追われた遠藤が自陣ゴール前まで戻った際、名古屋MF金崎にボールを奪われ決勝弾に結びつけられた。終盤にガクッと運動量が落ち、痛恨のミス…。持ち味の攻撃力も影を潜める状態で、疲労という見えない敵が襲いかかった。

 無理もない。J開幕戦だが、既に代表を含めると今季公式戦8試合目。しかもACL水原三星戦(2月24日)から名古屋戦まで、11日間で4戦の超過密日程だった。遠藤は「ボクのミスが多かったし、特に後半は試合に入れなかった。万全ではないけど、毎年こんな感じ。毎試合出たいと思うし体のケアをするだけ」と力なく話した。チームも今季の公式戦1分け2敗と、勝利から見放されている。

 W杯が心配だ。西野監督も「遠藤の個人的なことは考えないといけない。1試合、1試合、正確に(体調を)チェックしないと。今よくても、どこかで苦しくなる。代表優先とは考えていないけれど」と発言。場合によっては中3日で臨む10日のACL河南建業戦(万博)を欠場させる可能性すら示唆した。地獄の日程で「日本の心臓」が、体を壊すことだけは避けなければいけない。【益子浩一】