<J1:清水0-0磐田>◇第13節◇17日◇アウスタ

 南アフリカから戻った磐田MF駒野友一(28)が、いきなりJの舞台でも輝いた。前半15分、右サイドでボールを受けると、清水DFとGKの間を通す高速右クロスでFW前田の頭に合わせた。同35分には自らドリブルでサイドを突破。一方で、前半終了間際に果敢なスライディングで相手のクロスを封じるなど、攻守で高いレベルを披露。駒野は「W杯の熱狂ぶり続けるためには、僕らがピッチでいいプレーを続けることが大事だった」と思いを打ち明けた。

 5月以来2カ月ぶりのJのピッチに「世界基準」を見せつけた。「W杯でやっていたことを出したかった」。駒野不在で臨んだナビスコ杯清水戦では、0-2の完封負けを喫したが、攻守で存在感を発揮しチームを奮い立たせた。勝利こそ逃したが、戦前首位だった清水に内容で圧倒。「欲を言えば勝ちたかった」と、勝利に飢えていた。

 W杯決勝トーナメント1回戦パラグアイ戦でのPK戦。痛恨の失敗から失意の中帰国し、待ち受けたのは思いも寄らぬ脚光だった。「すれ違う人に『感動した』『夢をもらった』と声をかけてもらって、うれしかった。自分にはサッカーしかないから、サッカーで気持ちを見せるしかない」。温かく迎えてくれたファンにプレーで応えた。苦悩を振り払い、後半戦に向け再スタートを切った駒野が、磐田の、そして日本の右サイドで、渋く光る。【栗田成芳】