19日に迫ったJ1みちのくダービー第2戦(宮城ス)は、強行出場のストライカーが勝負の鍵を握る。仙台FW赤嶺真吾(26)は約3週間ぶりに戦列復帰。左足首が完治し、大一番に「スーパーサブ」として間に合った。

 絶対に負けられない戦いに、救世主が舞い降りる。8月28日のホーム湘南戦で左足首をねんざした赤嶺がこの日、練習に完全合流。紅白戦2本目で途中から主力組に入り、ダービー2日前に復帰を果たした。負傷後は対人練習を避けていたが、いきなり紅白戦に入っても上々の動きを見せた。

 赤嶺

 怖さはなかった。痛みはなかったし、リバウンドもない。リハビリ中にしっかり走ったし、あとはゲーム勘を取り戻すだけ。

 当初は全治1週間程度と軽い診断だったが、完治は大きく遅れた。「焦りはなかったけど、長引いてチームに迷惑をかけた」。アイシングや電気治療で回復に努め、19日の大一番に照準を合わせた。手倉森監督は「復帰させるか悩んだけど『やりたい』と本人が意思表示してくれた」とホッとした様子。練習後も談笑し「互いに安心して、ほほ笑み合った」と笑った。

 スーパーサブとしてスタンバイすることが濃厚。これで前節11日の鹿島戦のような、交代カードにFWが1枚しかない状況が改善される。仙台加入後、出場した4試合はすべて先発の赤嶺は「頭からの方がやりやすいけど、サブだとしても100%の力で貢献したい」。東京時代、途中出場で何度も結果を出してきた自負がある。ダービーは、この男が投入される試合終盤に激しく動く。【木下淳】