“厚別ゴン神話”で勝つ。コンサドーレ札幌は19日、札幌厚別公園競技場で鳥栖と対戦する。同競技場では昨年10月の天皇杯鳥取戦以降8戦負けなし。25試合連続ベンチ入りするFW中山雅史(42)は磐田時代から、厚別7戦負けなしと相性抜群だ。チームを鼓舞し続ける中山が厚別にいる限り、札幌は負けない。

 闘魂は右ひざから注入された。札幌・宮の沢で行われた18日のミニゲームで、シュートを放った際に勢い余ってチーム最重量85キロのGK佐藤と激突。右ひざを痛め苦悶(くもん)の表情を見せたが、5秒後には駆け寄った久保トレーナーを制して走りだした。試合への影響が懸念されたが「ひざ?

 この年になると、明後日にならないと分からないからね。明日は大丈夫」と粋なジョークで状態の良さをアピールした。

 磐田時代、厚別でのリーグ戦は2戦2勝2得点。札幌加入後は公式戦4戦3勝1分けと負け知らずだ。夏の暑さで芝の状態が心配されるが「ピッチ状態に合わせてポジショニングを取るとか、考えて戦えばいい」と神話継続を見据えた。

 23日の誕生日を前にした42歳ラストマッチ。札幌GC輪厚コースでは石川遼が参戦中のANAオープン、札幌ドームではCS進出を懸けた日本ハム戦も行われる。どれも注目だが、厚別にはゴンがいる。しかも、相手は開幕戦でポストの数センチ左に外れた、きわどいヘディングシュートを放った鳥栖だ。何かが起きそうだ。さあ厚別に、みんな“厚まれ~”。【永野高輔】