<なでしこL:INAC3-1岡山湯郷>◇31日◇神戸ユニバー記念競技場
MF沢穂希(32)らなでしこジャパン7人が所属するINACが、開幕7連勝で首位を守った。岡山湯郷に今季初失点したが、FW川澄奈穂美(25)の2アシストなどで逆転勝利。同じ代表のMF宮間ら所属の強豪に完勝した。無料試合とはいえ日本女子リーグ最多の2万1236人が来場。24日にINACが記録した1万7812人を大幅に更新した。なでしこフィーバーは右肩上がりを続けている。
W杯優勝メンバー7人を抱えるINACの余裕の逆転劇だった。1-1で迎えた後半21分。川澄とのワンツーで韓国代表MFチ・ソヨン(池笑然)が決勝点を奪うと、4分後には沢を起点に再び川澄からチに渡って3点目。“おしゃれ番長”川澄が2アシストの奮闘で終わってみれば完勝だった。
立ち上がりは相手MF宮間のスーパープレーに浮足立ち、前半21分に今季初失点を喫した。星川敬監督(35)はハーフタイムのロッカー室で「なでしこフィーバーで調子乗ってるんじゃないよ!」と激怒。沢を中心にした世界一軍団は後半、一気に目覚めた。
沢
疲れなのか、暑さなのか。負けなかったのは良かったけれど…。ま、今日はしっかり反省して。無失点記録は終わってしまったので、今からはリーグ戦全勝優勝を目指します。
川澄
相手がやりたいようにやってきて、自分たちが対応できなかった。後半、修正したというよりも(自分たちの)ポジション変更で、システムが変わった、というだけです。
なでしこ人気もとどまるところを知らない。1週間前に大きく塗り替えた入場者記録を、この日はさらに大幅更新。夏休みの無料試合だったとはいえ、2万1236人が詰めかけた。W杯前の最後の試合(6月11日伊賀戦)はわずか448人だった観客数は、約47倍へと膨れ上がった。この日のために急きょ作製された500枚のタオルマフラー(1200円)は約1時間で売り切れた。関西など一部地域では地上波放送も行われたほどだ。
INACの営業担当者は兵庫県警と入念な打ち合わせを繰り返し、先週50人だった警備員は、警察官含め約200人に増員。経費だけで約700万円の赤字になるという。従来は無料試合にしてまで女子のサッカー競技を普及させたい狙いだったが、INACの文弘宣会長は「警備の都合もあるし、シーズン後半は無料試合を有料にすることも検討しています」という。
有料化の対象は10月1日の新潟戦(テクノポート福井)、11月13日のAS狭山戦(姫路市立陸上競技場)。もはや注目度では男子プロのJリーグをも上回ってきた。強くて人気抜群のINACは、真のプロ集団へと変身できる可能性を秘めている。【土谷美樹】



