<プレナスなでしこリーグカップ:仙台1-2岡山湯郷>◇予選リーグ◇2日◇ユアスタ

 宮間にやられた。仙台レディースはホームで岡山湯郷に敗れ、カップ戦2連敗となった。なでしこジャパン主将の岡山湯郷MF宮間あや(28)に前半37分、後半13分にそれぞれ決められ、2点を追う展開に。後半だけで13本のシュートを放つなど、猛攻を仕掛けたが得点はMF安本紗和子(22)のPKの1点のみ。今季最多21本のシュートが実らず、課題だった決定力不足が露呈した。

 分かっていても決められた。前半37分、こぼれ球に反応した岡山湯郷MF宮間に約30メートルの右足ミドルシュートを許し0-1。「先に1点取り返そう」(下小鶴綾主将=30)と臨んだ後半早々13分にも宮間にFKから右足で直接ゴールを奪われ0-2。千葉泰伸監督(42)は「宮間を中心にくるのを分かった上でゲームに臨んだがそれでもやられた」と脱帽。マークしたMF高橋奈々(24)は「しっかりつけてないからやられた」と悔しさをにじませた。

 5月18日の日テレ戦で0-5、同25日のINAC神戸戦で0-2と、ここ2戦はアウェーで完封負け。大歓声を浴びる中、ホームで0点のまま終わるわけにはいかなかった。短いパスをつなぎ詰まった前半の攻撃を修正し、後半はスペースを作り裏を狙う作戦に。結果、後半だけで13本のシュートにつなげた。岡山湯郷・種田佳織監督(38)が「死守、という感じ。迫力があった」と褒めるほどの激しい猛攻。それでもゴールを割ったのは後半27分の安本のPKだけだった。終わってみれば放ったシュートは今季最多の21本。安本は「チャンスに決めきれなかったのが一番」と決定力不足を敗因に挙げた。

 これでリーグ戦を含めて公式戦3連敗。上位2チームが決勝ラウンドに進むカップ戦予選リーグで5チーム中4位に沈んでいる。試合後、ぼうぜんとピッチを見つめていたFW伊藤美菜子(26)は「物足りなさを感じている。もっと出来るはず。全員が責任を持って戦わないと」とチームの意識改革を求めた。

 ケガで主力選手を欠き、今後も苦しい状況は続く。「今が辛抱する時期」と安本。次は16日の伊賀戦。露呈した課題を1つ1つ修正し、今度こそ勝ち点をもぎとる。【高場泉穂】