今月13日、都内の路上でタクシー運転手に暴行を加えたとして現行犯逮捕されたサッカー元日本代表MF前園真聖氏(39)が23日、テクニカル・ディレクターを務めるサッカースクールの練習に参加した。サッカースクールが同日夜、発表した。前園氏は逮捕された翌14日に、被害者と示談が成立して釈放された。事件から10日で、現場に“スピード復帰”した。

 黄色のユニホームを着た前園氏は14日の謝罪会見時と比べ、髪を短く刈り込んでいた。スクールによると、千葉県内で行われた「ZONOサッカースクール」の練習に先立ち、前園氏は小学1~4年までのスクール生15人と保護者13人に、トラブルの経過を報告。「テレビを見て知っていると思いますが、お酒をたくさん飲んで、相手の方を殴ってしまいました。本当に人としてもスポーツマンとしても、やってはいけないことをやってしまいました」と、謝罪した。

 その上で「本来なら、サッカーを含めて活動を自粛しなくてはいけないが、現役を引退して最初に始めた活動がサッカースクール。思い入れも強い」と述べ、「自分のやったことをしっかり反省し、これからまたサッカースクールをやっていきたい」と、神妙に語った。今後も指導に当たりたいとの希望を申し出て、了承されたという。

 前園氏は14日の謝罪会見で、「サッカーのことを語ったり、メディアに出ることはやるべきではない。当面は自粛したい」と、メディア出演については当面の自粛を表明。一方で、サッカースクールについては「もしそのまま継続してスクールに1人でも来てくださる人がいれば、僕は続けていきたい」と、早期復帰に意欲を示していた。

 ◆前園氏の暴行事件経過

 12日夜、テレビ東京系「neo

 sports」に生出演し放送終了後、東京・世田谷区内の自宅に帰宅。13日午前1時ごろから東京・六本木の知人の店で行われた友人の誕生会に出席。焼酎4、5杯とシャンパンを1杯飲む。同4時半ごろ、新宿の店に移動。1軒目と同程度の飲酒。記憶が断片的で詳細は不明。同8時半ごろ新宿の店を出てタクシーに乗車。同9時ごろ自宅近くに到着。「嘔吐(おうと)させて下さい」と言って車外に出る。運賃を受け取ろうとして近寄った運転手に暴行。その後、車内に戻って運賃1万円を払う。その後、右ほおを殴ったり、右ももを蹴ったりしたとして、現行犯逮捕された。