海外移籍を視野に入れていた、なでしこジャパンDF鮫島彩(26=仙台)が米女子1部リーグ(NWSL)のヒューストン・ダッシュに加入することが明らかになった。ヒューストンが25日、公式サイトで獲得を発表した。契約内容は非公開としたが、期限付き移籍の可能性が高い。

 新天地となるヒューストンは、4月に開幕する今シーズンから新規参入するクラブ。トップチームはMLSに所属している。クラブの公式サイトでは、鮫島を「ウエルカム

 アヤ!」と写真付きで紹介し、名前の発音も掲載するほどの歓迎ムード。さらに「鮫島は才能に恵まれ、非常に技術がある。後方から前線に上がって攻撃参加する、世界トップクラスの選手」と絶賛した。また、ワルドラム監督も「豊富な国際経験なサメが、何をもたらしてくれるのか非常に楽しみだ。彼女もチームへの加入とヒューストンの地域に順応することを楽しみにしてくれている」とコメントを発表した。

 仙台での昨季は開幕直前に右太ももを負傷し、代表戦出場も3試合にとどまるなど不完全燃焼に終わった。今季は5月に連覇を狙う女子W杯(来年6月開幕、カナダ)の出場権をかけたアジアカップ(ベトナム)が行われることもあり、米で完全復活をかける。

 ◆鮫島彩(さめしま・あや)1987年(昭62)6月16日、栃木県宇都宮市生まれ。小1から河内SCジュベニールでサッカーを始める。常盤木学園高から東京電力マリーゼに入団。11年の東日本大震災の影響で、活動を自粛したチームから米ボストン・ブレーカーズへ移籍。その後フランス1部リーグのモンペリエを経て、12年7月に仙台へ移籍。国際Aマッチ通算55試合2得点。家族は両親、兄2人。163センチ、53キロ。血液型A。