浦和が、10日に埼玉スタジアムで行われる山形との練習試合を無料で公開することが、2日までに決定した。埼玉スタジアムで行われる練習試合を、一般サポーターに公開するのは初めての試み。試合前には選手による東日本大震災復興支援のための募金活動も予定されている。1万人のサポーターが駆けつけるというクラブの試算もあり、リーグ戦再開に向けての一大イベントになりそうだ。

 埼玉スタジアムで、J1対決の練習試合が無料で観戦できる。浦和は、10日午後1時から行われる山形との練習試合の公開を決定。大勢のレッズサポーターに試合を楽しんでもらい、23日に再開するJリーグへ弾みをつける。

 初めての取り組みをする、意味がある。通常、さいたま市内のグラウンドで行われる練習試合は公開されている。一方これまで、埼玉スタジアムでの練習試合は非公開で行われることが恒例だった。しかしJリーグが中断し、公式戦の観戦ができない今、J1のチーム同士が戦う練習試合は、サポーターにとって貴重な時間となるはずだ。

 山形戦に向けて、戦うリズムを取り戻す。2日、さいたま市内のグラウンドで青学大、レッズユースとの練習試合が行われた。2-0、4-1と勝利したものの、実戦から約1カ月離れ、守備、攻撃ともに不安の残る内容だった。

 青学大との練習試合では、新しい練習着がお披露目。ACミランをほうふつとさせる赤と黒のラインだが、本家には遠い試合内容だった。ペトロビッチ監督(45)は「2試合とも、満足していない。長い間休みがあって、また1から立て直す。来週までによくなるように進める」と話した。

 この日の練習場には、約500人のサポーターが集まった。この日も練習試合の前後には選手が募金箱を持ち、77万6228円が集まった。埼玉スタジアムでも試合前には、被災地復興のための募金活動が予定されている。クラブ関係者は「1万人のサポーターがくる、という計算もある」。熱い試合で、熱いサポーターと被災地へ思いを届ける。