<J1:鹿島3-0清水>◇第33節◇26日◇カシマ

 清水が判定に泣き、アウェー10戦連続で白星を逃した。試合開始早々の前半2分、CKからゴール前混戦となり、FW高原直泰(32)が最後につめて先制したかに思えた。直後、副審の旗が上がった。相手DFが残っていながら、オフサイドの判定で、先制点は幻と消えた。試合後、ゴトビ監督は「不運なことにゴールは取り消された。もう少し我々のことを見て欲しい」と訴えた。

 1点リードを許した直後の後半13分には、DF山本真がこの日2度目の警告を受けて退場。10人での戦いを強いられ、30分以上残しながら反撃の糸口を失い、後半だけで14本のシュートを浴びて敗れた。ファウルの判定によって、試合を決定づけられたことで、ゴトビ監督は「最後は10人対(審判3人を合わせて)14人で戦わないといけなくなり、厳しかった」と、審判への不満に拍車が掛かった。

 判定に泣いたのも事実だが、「幻の先制点」以降決定機も作れず9試合ぶりに完封負けしたのも現実だ。7月以降、アウェーで勝てないまま今季の敵地での戦いを終え、7位以下も確定した。途中から主将マークを巻いたDF岩下は最終節に向けて「最後のホームでは笑ってリーグ戦を締めたい」と、気持ちを切り替えた。【栗田成芳】