磐田が鳥栖の「本拠地不敗」を破る。15日、約1時間半の最終調整を終えた森下仁志監督(39)は、充実した表情で今日16日のナビスコ杯鳥栖戦(ベアスタ)への意気込みを語った。「相手はホームでまだ負けていないので、壁を打ち破りたい。その気持ちが強い」。今季ホーム公式戦で8戦負けなし(5勝3分け)と好調を維持している相手を強く意識した。

 普段はデータを気にしない指揮官が相手を意識するのは理由がある。磐田の今季アウェー公式戦は1勝2分け3敗。鳥栖戦後も中2日のアウェーでリーグ新潟戦が続く。苦手意識を克服するためにも負けられない。森下監督は快勝した前節鹿島戦を例に挙げ「サッカーの本質でもある球際の粘り強さや勝利に対する執念を体現できれば、本当の強さを証明できる」と、戦う姿勢を前面に出すことの重要性を強調した。

 同杯で優勝した一昨年は4勝1分け1敗で予選突破。現在3連勝で首位に立っているため、次戦で勝利すれば決勝トーナメント進出をほぼ手中に収める。森下監督は「同点の状況だったら攻める。全力で勝ちにいく」と言い切った。敵地ベアスタの牙城を崩せば、4位と好位置につけるリーグ戦に向けても大きな弾みとなる。【神谷亮磨】