<J1:仙台4-1札幌>◇第14節◇16日◇ユアスタ

 急造センターバック崩壊-。札幌は仙台に敗れ、今季2度目の5連敗となった。11年ぶりJ1先発のDF岡山一成(33)と代表遠征から復帰したばかりのDFノース(30)が初めてセンターバックを組んだが、仙台の強力なサイド攻撃を受けて大量失点。首位チームに力の差を見せつけられた。

 今季初先発の岡山には、残念な結果となってしまった。前半ロスタイムに右サイドでかわされ先制点を献上。2、3、4点目もすべてマークの遅れやミスが絡んで失点した。「自分は高さを生かして、はね返す役目だったのに」。古巣相手の完敗とあり、ショックも大きく「悔しい…」と力なく4度つぶやいた。

 準備してもやられた。石崎監督は試合前の指示について「仙台はサイドからの攻撃が多いから気をつけるように伝えたのだが」と話した。DF奈良の負傷で、岡山とノースが組んで練習できたのは前日15日の1回だけ。連係面は確認したが、たたみ掛ける仙台のサイド攻撃を封じるには力不足だった。4点すべてクロスボール絡み。代表戦後、中3日で先発したノースはぬれたピッチで足をすべらせるシーンもあり「残念な結果。言い訳はできないが、疲れがあったかも」と眉間にしわを寄せた。

 最近のリーグ5戦で17失点。MF芳賀は「後ろだけの問題じゃない。中盤で回されすぎた。もっと中盤で奪えていれば」と反省した。次は降格圏内のG大阪戦。J1残留に向けたターニングポイントになる。「出た選手が死に物狂いでやるしかない。必要なのは勝利」とMF砂川。勝って自信を取り戻すしかない。【永野高輔】