札幌は9日、札幌・宮の沢でチーム練習を行った。前日8日の天皇杯2回戦は格下のJFL長野パルセイロに敗れた。練習前には主将のMF河合竜二(34)を中心に、緊急の選手間ミーティングを実施。ひたむきに走る泥臭さで負けていたことを再確認した。浮上のために不可欠な精神面を締め直し、巻き返しを図る。

 屈辱的敗戦を糧にする。約30分間、選手間で意見交換しチームとして今、最も不足しているものが見えてきた。「戦術とか以上に気持ちで負けていた。長野のように走り負けない部分は今、自分たちがJ1で出していかないといけないこと。オフ明けからビシビシ言っていきたい」と河合。残り10戦で残留圏とは勝ち点14差。状況は厳しいが、技術の差を覆す走力で、少しでも勝機を引き寄せる。

 昨年10月22日鳥取戦で3連敗を喫し、昇格圏外の4位に転落した。その際も鳥取市内での緊急ミーティングで結束を固め、昇格への流れをつくった。GK高原は「去年はスタンドから見ていて、とてもチームがまとまっている感じがした」と言う。まず一枚岩になるところから始め、どん底からはい上がっていく。【永野高輔】