準備不足の選手はいらない!

 札幌の財前恵一監督(44)が、選手の特長を把握するため来年1月の始動初日からゲーム形式の練習を希望していることが17日、分かった。グアム合宿中止でチームは昨年より約1週間近く遅い21日の始動を予定。本格調整となる熊本合宿も、2月4日から3月上旬の開幕まで約4週間しかない。熟成期間が短いため、調整不良で合流した選手は一気に出遅れることになる。

 スタートから激しいチーム内競争を求めていく。通常、始動から数週間はフィジカル強化主体となるが、来季は悠長なことを言っていられない。この日、札幌市内のクラブ事務所で取材に応じた古辺考功フィジカルコーチ(42)は「新監督は、始動する段階から選手がサッカーをする姿を見たいと言っていた。だから体をつくって来ない選手はアピールできない」と話した。

 膝や腰への負担を考慮して、屋外練習ができる熊本合宿から本格的なフィジカル練習を導入する。こちらも短期間のため過酷なメニューが課される。同コーチは「自分で限界を決めてコントロールしてしまう若手選手が多い。それを取っ払ってもらう」と説明した。合宿期間が短いからといって言い訳にはしない。自主トレからの意識付けを徹底したものだけが、財前札幌の主力としてプレーすることになる。【永野高輔】