宏太が未来の赤黒選手を育てる!

 J2札幌は26日、99年まで4シーズン在籍した元日本代表FWの吉原宏太氏(35)がクラブスタッフに就任することを発表した。主にジュニアスクールのコーチを務めながら、チケット販売など営業部員も兼務する。

 人気者が帰ってくる。吉原氏は昨季まで水戸でプレーし、2日の誕生日に現役引退を発表。今季からは野々村芳和顧問(40)が運営するクラッキ社に在籍しながら、札幌に派遣されることが決まった。同氏はクラブを通じて「第2の人生もプロ生活を始めた札幌でスタートできるのを幸せに思っています。少しでも皆様に恩返しできるよう頑張ります」と意気込んだ。

 96年のクラブ創設時に高卒ルーキーとして札幌入り。開幕戦でいきなり2ゴールを決めるなど、1年目から一気にブレークした。さわやかなルックスで現役時代から女性人気も抜群だっただけに、同氏の“補強”は、スクール生の大幅増と、主婦層の新規ファン開拓にもつながりそうだ。

 クラブでは、道内での知名度の高さを生かし、スクールコーチだけではなく、営業部員としての手腕にも期待している。クラブ関係者は「教えることだけでなく、ファンに直接関われる業務を、いろいろお願いしていきたい」と話した。元Jリーガーの営業部員はクラブ初となる。

 今後、関東から札幌市内に引っ越し、本格的に業務に携わる。営業に関しては開幕に合わせ動き始め、コーチ業は4月から他のコーチにまじり指導を行っていく。

 ◆吉原宏太(よしはら・こうた)1978年(昭53)2月2日、大阪・藤井寺市生まれ。和歌山・初芝橋本高3年時の全国高校選手権で4強入りし得点王に輝いた。96年に札幌入りし97年JFL優勝とJリーグ初昇格に貢献。00年からG大阪に期限付き移籍、01年に完全移籍した。06~08年大宮、09~12年は水戸でプレーし、2日に引退を発表。日本代表は99年7月2日の南米選手権パラグアイ戦でデビュー。国際Aマッチ1試合無得点。170センチ、70キロ。利き足は右。