1勝で油断するな!

 札幌はJ2開幕勝利から一夜明けた4日、今季初めて札幌宮の沢で練習を行った。財前恵一監督(44)は10日のホーム開幕栃木戦(札幌ドーム)に向け、早くも全31選手を総シャッフルした上での先発メンバー選考を示唆した。結果を出しても、練習で調子が悪い選手は起用しないのが財前流。さらなる競争をあおり、97年以来の開幕2連勝につなげる。

 勝ってかぶとの緒を締めよ-。初陣勝利を飾った財前監督に、気の緩みはなかった。「最高の形でホームに帰ってきたが、ここで緩むと勝ち点3が、まったく意味がなくなる。調子がいい時はあまり変えたくないが、コンディションが悪い選手を無理して使う必要はないので」。難敵千葉撃破に貢献した先発11人プラス途中出場3人の計14人の活躍を考慮しながらも、再度、競争を促していく。

 それが、新体制の流儀だ。始動当初から指揮官は、レギュラー選考は昨季成績に関係なく、横一線でのアピール合戦で決める方針を打ち出してきた。新人として17年ぶりに開幕戦でトップデビューを果たした神田は「プロ選手はいつ何があるか分からない。継続することが大事。次も出られるかは練習次第。しっかりやらないと」と前を向いた。

 目指すは31人総力での進撃。チーム内で23歳以下の選手は22人と、全体の7割を占める。若いチームだからこそ全員の力を合わせ、成長しながら戦い抜くことに意味がある。「今週の練習は、千葉戦に出ていない選手がどれぐらいアピールしてくれるかだね。良くない選手がいれば入れ替えていくよ」。千葉討ちは財前流の序章でしかない。J1昇格へ、常に全員に目配せしながら、生きのいい選手をチョイスしていく。

 財前監督はようやく腰を据え、札幌生活に入る。2月28日に福岡からの引っ越しを済ませ、前日3日午後10時過ぎに札幌に戻り、初めて新居に入った。引っ越し直後でカーテンがなく、朝日が昇るとともに目が覚めた。「全然寝られなかったね」と苦笑い。合宿生活は終わった。これからは足場を固め、じっくりとホーム開幕戦へ向けた準備を整えていく。【永野高輔】