<J1:鹿島1-0C大阪>◇第5節◇6日◇カシマ

 鹿島トニーニョ・セレーゾ監督(57)がC大阪を破り、史上4人目のJ1監督100勝目を挙げた。「多くの支えやいい選手に恵まれた」と感慨深げ。00年から6季で98勝、第2次政権となった今季2勝目。外国人としてはオフト監督を抜いて、最速189試合目での到達となった。

 今季から着手する「高いラインからの守備」が、決勝点につながった。後半13分、相手のバックパスにFWダビが反応。GKキム・ジンヒョンが焦って蹴り出したボールをカット。宙に浮いたルーズボールをキムが右手でクリアしたところ、今日7日に25歳になるMF遠藤がねじ込んだ。勝利に貢献したダビは「記念すべき100勝に立ち会えて光栄」と喜んだ。

 チーム事情に合わせた指導に着手してきた。00年ごろには4時間のトレーニングを課すこともあった。今は違う。試合で見つかった課題をミニゲームなどで的確に修正。早ければ1時間以内で終わる。DF中田は「ダラダラやることなく、内容が濃くなった感じ」と違いを実感している。

 DF青木が「100勝はすごいけど、まだまだ勝って欲しい」と話すように、100勝は通過点。「我々はまだまだ勝ち続けなければならない」。常勝軍団再建への道は、まだ始まったばかりだ。【湯浅知彦】