<J1:鹿島1-0C大阪>◇第5節◇6日◇カシマ

 C大阪は痛恨のミスから今季初黒星を喫した。後半13分、バックパスを受けたGKキム・ジンヒョン(25)が鹿島FWダビのチャージに焦り、クリアボールをカットされる。宙に浮いたルーズボールを懸命に右手ではじいたがMF遠藤にわたり、決勝ゴールを決められた。レビークルピ監督(60)は「リスクの高い選択肢を選んでしまっていた。集中力の問題」と苦言を呈した。

 指揮官は悪い予感を感じていた。前半から、鹿島の素早いプレスを避けるように後方へのパスを連発。ダビや遠藤が、その瞬間を狙っていることは明らかだった。ハーフタイムには選手に「バックパスには気を付けること」と指示。そのわずか13分後に悪夢は起きた。3日のナビスコ杯新潟戦(1●2)でも同じパターンでゴールを献上しただけに、またしても懸念材料を突かれる結果となった。

 相手を2本上回る11本のシュートを放ちながらも無得点。同監督は「(FW柿谷)曜一朗は今季は数字上で一定の成果を出しているけど、全体的に攻撃陣に元気がない」と首をかしげる。勝てば8年ぶり首位の可能性もあった。これで鹿島には10年11月17日の天皇杯での対戦以降、公式戦8連敗となった。リーグ戦無敗が途切れたことで見えてきた攻守における課題。早期に改善し、上位争いを演じ続ける。【湯浅知彦】