元イタリア代表FWアレッサンドロ・デルピエロ(38=シドニーFC)が1年ぶりに来日する。鳥栖が、オーストラリアの名門シドニーFCと7月24日にホームのベアスタで対戦することが15日、分かった。今日16日のJ理事会で承認される見込みだ。

 鳥栖は、J1昇格2年目で初のプレマッチを計画し、このほど合意した。代表活動などで、リーグ戦が中止される今夏、海外クラブと試合を組んだのは、浦和と名古屋(ともにアーセナル)、横浜とC大阪(ともにマンチェスターU)などわずか。観客動員やスポンサー集めに失敗すると、大赤字になる危険性があり、リスクが大きい。

 それでも鳥栖は、初挑戦に踏み切った。Jクラブ関係者は「シドニーFCは、マンUやアーセナルと違って対戦料が安い。しかも日本で人気の高いデルピエロが所属しているので、注目されるはず。プレマッチを組むこと自体がクラブのステータス向上につながる。これで鳥栖もJ1の仲間入りですね」と話した。

 親日家で知られるデルピエロは昨年7月21日、カシマスタジアムで行われたJ復興支援マッチに、海外選手では唯一出場。移籍などの問題を抱えながらも「被災地のみんなの力になりたい」と、自らの強い意志で出場を決めた。帰国の際に「また日本のファンの前でプレーしたい」と話していたが、言葉どおり、再び日本のピッチで雄姿を披露する。