磐田は27日、アウェーでの新潟戦に向け非公開で調整を行った。GK八田直樹(27)は前節東京戦で完封に貢献。新潟の好調なFW川又堅碁(23)を警戒し「今季は無失点や勝った後の試合で、うまく乗れていない。今回はアウェーでの大事なゲーム。勝ち点3がほしい」と勝利への執念を見せた。

 第20節広島戦からベテランGK川口能活(38)に代わって先発起用されている。W杯で4大会連続代表入りしたベテランからポジションを奪取しても浮かれていない。「能活さんという偉大な先輩がベンチにいる。ある意味、注目されていると思うしプレッシャーもある。結果が伴わなかったら代えられるし。1試合1試合、ラストチャンスのつもりでやらないと」。

 今季のリーグ戦はベンチで過ごす時間が多かったが決して下は向かなかった。「サブが手を抜いたらいけない。準備しなかったら試合に出ている人に失礼だし、試合に使ってもらえないから」。先発した試合は2分け1敗。ピンチを救うビッグセーブもあったが、何よりもほしいのは勝利だ。

 チームはアウェーでは昨年9月の神戸戦の勝利を最後に、15戦白星から遠ざかっている。残り12試合と少なくなる中、J2降格圏(16~18位)脱出のためには、もう引き分けも許されない。右後頭部打撲で離脱していた日本代表DF伊野波雅彦(27)も戻ってきた。関塚隆監督(52)は「新潟はスペースにシンプルに(ボールを)入れてくる。前線と後ろの距離がポイントになる」と話す。GKとセンターバック(CB)との連係も重要だ。八田は「常にトーナメントの気持ちで責任を持って臨む」と力強かった。【岩田千代巳】