今季3度目の「静岡ダービー」が明日27日に行われる。1勝1敗で迎える戦いは、開始前に甲府が東京に勝った時点で磐田の降格が懸かる大一番になる。2日前の25日は、両チームとも非公開で調整した。磐田関塚隆監督は今日26日が53歳の誕生日。自らを祝福し、残留に光を見いだす勝ち点3奪取を誓った。

 今年6月に就任した磐田関塚監督は、初めて静岡ダービーの指揮を執る。今日26日が53歳の誕生日ということで、「景気付け」の意味も込めて1日早くサッカーボール型のバースデーケーキを報道陣からプレゼントされた。「1つ年をとりますね。ここで機運が変わってくれればなと思います」と笑い、「ダービーはお互いのプライドをかけた戦いになる。サポーターからも、ぜひ清水には勝ってほしいと言われました。願いは勝利。ダービーで勝ち点3を取る試合に集中したい」と、強い思いを口にした。

 甲府が東京に勝ち、清水に敗れれば降格が決まる。大一番を前に、けがで戦列を離れていたMF山田大記(24)松浦拓弥(24)FW山崎亮平(24)が復帰できる状態であることが明るい材料だ。山田も今週はフルメニューをこなしたようで「メンバーを決めるのに迷うほどみんな仕上がっていて、状況的には戦力が整ってきた」と話す。

 清水は新加入のFW陣がアグレッシブに攻撃を仕掛けてくるが「すきをつくると1発を決める力がある。サイドの攻防がポイントになる。しかし、我々も戦力が整い、十分に戦っていけるものをつくりつつある」と自信を見せる。前節川崎F戦ではロスタイムにセットプレーで失点も、相手の強力な攻撃陣に流れの中から得点は許さなかった。「今、一番の薬は勝利。勝利への貪欲をホームのスタジアムで発揮したい」。53歳で初采配となる静岡ダービーで、サポーターに白星をプレゼントする。【岩田千代巳】