プロ3年目の仙台MF藤村慶太(20)が「勝負の年」にリーグ戦デビューを誓う。昨年9月の天皇杯2回戦(対秋田)で公式戦初出場を果たしたが、ピッチに立ったのはこの1度だけ。成人式を終えたばかりの若武者は「久々に地元の仲間に会って、あらためて応援してくれていると感じた」。故郷岩手からの大きな後押しを受け、新たなシーズンを迎えた。

 指揮官が交代した今季はチャンスだ。アーノルド監督は「競争してレギュラーを勝ち取ってほしい」と全選手が横一線であることを明言。中盤はマグリンチィ、武井、八反田も加わって“激戦区”だが、藤村は「監督が代わった今年、何としても試合に絡みたい」。豊富な運動量と抜群のパスセンスでポジションに割って入る覚悟だ。

 課題だったフィジカル面も進化した。「1年目からクラブハウスで自主的にやっていた」という筋トレの成果もあり、入団当初65キロだった体重は現在72キロ。練習でも当たり負けするシーンは減った。「勝負の年だということは自分が一番強く思っている」。ルーキー3人より年下のチーム最年少が、若さを武器にピッチを駆け回る。【鹿野雄太】

 ◆藤村慶太(ふじむら・けいた)1993年(平5)9月2日、盛岡市生まれ。小2からFC手代森でサッカーを始める。乙部中ではSSCヴェローチェ盛岡ジュニアユースに所属。盛岡商高では1年からスタメンに抜てきされ、3年時には主将として全国選手権出場。12年に仙台入り。180センチ、72キロ。