同い年のライバル加入に刺激-。J2札幌MF石井謙伍(27)が6日、9日のホーム山形戦での復帰初ゴールを目標に掲げた。この日、クラブが前神戸FW都倉の獲得を発表。開幕磐田戦で1トップで先発し、勝利に貢献した石井だが、16日の湘南戦以降は、都倉と同ポジションを争うことになる。まずは札幌ドームでの次節山形戦で今季初ゴールを挙げ、財前監督の信頼を勝ち取る。

 石井が激しい競争を成長へのエネルギーにする。この日、熊本県民総合運動公園でのゲーム形式では、積極的にゴール前に飛び込むなど、気持ちの入ったプレーでアピールした。同い年のFWが新加入するが「チームにとって新しい選手が入って競争するのはいいこと。自分も積極的にやってレベルアップしたい」と気を引き締めた。

 簡単に定位置は譲らない。開幕磐田戦は1トップで先発し前半16分に、自らゴール前、やや右で倒され、ファウルを獲得。砂川の決勝FKにつなげた。「今度は自分の得点にこだわりたい。結果がすべてという意識でやりたい」。都倉は早ければ16日の湘南戦から登録される。ポストプレーが武器で、1トップ候補になる。現在の石井と役割が重なるが、まず復帰1号で、ライバルをリードする。

 178センチの石井と、187センチの都倉。高さの部分では都倉が勝るが、石井にはクロスに飛び込む、ポジショニング、DF裏に抜け出す速さがある。「磐田戦では自分のプレーが出し切れなった。次はしっかり自分らしさを出したい」と前を向いた。【永野高輔】