W杯ブラジル大会メンバー入りを狙う横浜MF斎藤学(24)が今日29日の浦和戦(埼玉)で不振のチームと自身の未来を切り開く。リーグ6戦勝ちなしともがく名門の若きエースは28日、横浜市内での練習後「勝てていない状況に自分のところで変化をつけたい」と言った。

 浦和戦には欧州視察を終えた日本代表ザッケローニ監督が、来日したその足で視察に駆け付ける予定。4月上旬の候補合宿にも招集された斎藤が、お目当ての1人であることは間違いない。

 現状、23人のメンバーを指折り数えると当落線上とみられる。珍しく「アピールってのも大事だと思う」と付け加えた。手を伸ばせば届くところに人生を左右する大舞台への切符がある。つかみにいって当然だ。

 浦和にもよく似た立ち位置のFW原口がいる。「特に意識はない」と言うものの、同世代の2人は12年ロンドン五輪でも代表入りを争った。2年前は斎藤がメンバー入りして、原口は外れた。98年フランス大会から4大会連続でW杯戦士を輩出してきた名門横浜の最後の砦(とりで)。ハマのメッシが勝てないチームを勝たせ、ブラジル行きの切符も“予約”する。【八反誠】