仙台DF上本大海(31)が、完全復活への第1歩を踏み出す。今日28日のナビスコ杯ホームG大阪戦で、右膝前十字靱帯(じんたい)を断裂した12年11月のC大阪戦以来、約1年6カ月ぶりのベンチ入りが確実となった。27日のミニゲームでは控え組のセンターバックに入り、抜群のリーダーシップを発揮。練習後に18人のメンバーが伝えられたようで「サプライズ、あったね。本当に久しぶりだよ」と笑顔を見せた。

 長く険しい道のりだった。復帰を目指していた昨年6月の練習試合で痛みが再発。8月に2度目の手術を受け、シーズンを棒に振った。今季は第1次鹿児島キャンプからチームに同行してリハビリを行い、再起への準備を進めてきた。4月中旬に全体練習に合流すると、同29日には紅白戦にも出場。今月19日の仙台大との練習試合で70分フル出場し、実戦復帰を果たした。

 12年の2位躍進を支えた守備の要が戻れば、選手層に厚みが増す。渡辺監督は「日に日に良くなっているし、チームにとっても心強い存在。いよいよ競争のスタートラインに立った」と期待を込めた。すでに1次リーグ敗退が決まっているとはいえ、仙台にとって大きな意味を持つ一戦となる。【鹿野雄太】