大宮がセルビア代表FWドラガン・ムルジャ(30)を獲得する方向であることが6月30日、分かった。同日に大宮のクラブハウスを訪問。メディカルチェックなどを行い、正式契約への準備を進めている。

 ムルジャは、10年4月キリンチャレンジ杯にセルビア代表として来日。日本代表戦に出場し、代表初ゴールを含む2得点、W杯のメンバー入りを射止めた。187センチの長身を生かしたポストプレーだけでなく、裏に抜けるスピードもあり、スイス1部シオンなどで活躍。昨季はセルビアのレッドスターで19ゴール。30歳となったシーズンでも、キャリア最高の09-10年の22得点に迫る数字を残した。

 欧州以外のクラブでプレーするのは初めてだが、スロベニア代表FWズラタンもおり、コミュニケーションの不安は軽減される。また、大宮は中断前までの14節を終えて17位と降格圏内に沈む。前線でボールが収まらずに、マイボールになってもすぐに失うシーンが目立った。チームを立て直す上で、強力なFWを補強することは必須だった。

 現在、大宮はズラタン、FWラドンチッチ、MFカルリーニョスの3外国人を保有しているため、いずれかの選手を放出する必要がある。それらの条件面を整えた上で、正式契約となる見込みだ。

 ◆ドラガン・ムルジャ

 1984年1月23日生まれ。旧ユーゴスラビア・ヴルシャツ出身。レッドスターのユースを経て01年にトップチーム昇格。スイス1部シオン、レッドスターなど所属。セルビア代表14試合2得点。187センチ、79キロ。