<J1:新潟0-1東京>◇第16節◇23日◇デンカS

 現役慶応ボーイの東京FW武藤嘉紀(22)が決めたスーパーゴールが決勝点になった。前半17分、新潟のクリアボールをカットしたFW河野の左クロス。新潟センターバック2人に囲まれながら右足を伸ばしたが、低空クロスにピンポイントで合わせたのは足の裏だった。「『相手はスピードがない』と、監督が言っていた。1歩先に触ろうとした結果」と、淡々と振り返ったが技ありの1発だった。

 中学から東京下部組織で育ち、今は慶大4年生。昨季は特別指定選手としてプレーしたが、今季からプロ契約を結んだ。卒業に必要なほとんどの単位を取り終えて、サッカーに集中する。得意とするゴリゴリのドリブルに加えて、ゴール前に飛び込む迫力も身につけ、すでにリーグ戦3点をマーク。いずれもチームは勝利を飾る福男ぶりも見せている。腰に違和感を訴え後半22分に退いたが、中3日の仙台戦に「出られるように準備する」と、勢いを止めるつもりはない。