仙台DF上本大海(32)が、今日16日のホーム清水戦で647日ぶりにスタメン復帰する可能性が出てきた。15日の12対12のミニゲームで主力組のセンターバックに入り、その後のセットプレー練習でも控え組に回ることはなかった。右膝前十字靱帯(じんたい)断裂で2度の手術を乗り越えた男は「当日になってみないと(先発か)わからないけど、すごく楽しみだよ」と目を輝かせた。

 前進と後退を繰り返し、ようやくたどり着いた。5月28日のナビスコ杯G大阪戦で約1年半ぶりにベンチ入りし、後半ロスタイムから出場。リーグ再開後からの完全復活を目指したが、6月のキャンプ直前に右中足骨を痛めて離脱した。昨年6月にも最初の手術から実戦復帰した直後に再発。今回も慎重に練習試合での出場を重ねてきた。「大学生相手とは違うので、周りの選手やサポーターの力も借りながらブランクを感じさせないプレーをしたい」。約2年ぶりのJ1での戦いへ気持ちを高ぶらせた。

 新加入のMF野沢も移籍後初先発が濃厚で役者はそろった。「タク(野沢)をはじめ、新しい力を加える選手が出てくればチームは変わる。みんなで最高の勝利を分かち合いたい」。12年の2位躍進に導いた守備の要が、仙台の救世主になる。【鹿野雄太】