<J1:新潟1-0仙台>◇第23節◇13日◇デンカS

 仙台はアウェーで新潟に敗れ、今季初の3連敗を喫した。従来の4-4-2から4-3-3へのシステム変更も実らず攻撃が不発。同カード5連敗となり、14位に順位を落とした。

 仙台の渡辺晋監督(40)が、連敗脱出へ今季初めて「4-3-3」の形を繰り出した。昨年8月の川崎F戦(2○1)以来だったが、指揮官が温めていたシステムだった。5月のナビスコ杯G大阪戦直前の紅白戦でも1度試し、8月の野沢加入時にも「4-3-3にチャレンジしたい」と話していた。

 前節横浜戦から2週間の準備期間を経て、自信を持って送り出した。守備時は両サイドの太田と武藤が下がって4-1-4-1の形でブロックを形成。中央の人数を増やしたことで、相手のボール保持者を2人以上で囲んでピンチの芽を摘んだ。6試合ぶりに先発した武井は「ポジショニングは固定しすぎず、リャンさんと流動的にやった。そのほうが相手も嫌がる」。23分には中盤3人の好連係で相手の攻撃を遅らせてカウンターを阻止。2試合連続で複数失点していた守備には改善の兆しが見えた。

 前半は角田不在の中でも決定機を作らせなかったがウイルソンを出場停止で欠いた攻撃が機能しなかった。パスミスを連発してゴール前まで持ち込む回数が少なく、後半は防戦一方。32分、ゴール正面で与えたFKを新潟MFレオ・シルバに直接決められた。37分にDF渡辺を最前線に投入する苦肉の策に出たが、1点が遠かった。渡辺監督は「守備のバランスは非常に良かったが、後半にピッチが悪くなった中での戦い方を早い段階で判断できず反省している」と肩を落とした。