J2札幌のDF奈良竜樹(20)が、20日のアウェー群馬戦でのバルバリッチ体制初勝利を誓った。新指揮官の采配初戦となった14日の岐阜戦は出場停止。その試合で先発したDFパウロン(24)が入れ替わりで出場停止となって得たチャンスを生かし、レギュラー定着を狙う。

 17日の宮の沢での練習では、午前は基本的なパス練習が続いた。午後のフォーメーション練習では、攻撃の時に両サイドの選手が前線に上がった時に、ボランチの選手が守備に下がる形を何度も繰り返す。この日主力組に入った奈良が「前監督の時にはあまりなかった練習。刺激的です」と、手応えを口にした。

 悔しさを胸に前進する。現在開催中のアジア大会出場はかなわなかった。2年前のロンドン五輪に続き、直前まで候補の1人に入りながら無念の落選。「アジア大会からロンドン五輪に出場できたのは6人と聞いています。札幌で結果を残して、最後の最後に選ばれればいい」と、2年後のリオデジャネイロ五輪に照準を切り替えた。

 出場停止だった岐阜戦はテレビで分析し「バル監督のやりたいことは分かりました。自分ならこうする、というイメージもできています」。19日は誕生日。21歳で迎える最初の公式戦で、新監督の信頼を勝ち取る。【中島洋尚】