<J1:新潟0-2浦和>◇第25節◇23日◇デンカS

 浦和FW興梠慎三(28)は今季10得点目を挙げた。押し込まれていた前半22分、MF関根のクロスを難なく合わせた。笑顔で「ダイレクトで来ると思って信じて走っていた。目標の10点は達成できた」。新潟に快勝し、勝ち点6差の首位をキープした。

 大久保とは5差。得点王は現実的ではない。だが決定率となると上位10人中で首位と、抜群の“打率”を誇る。前節までで打ったシュートは31本で9点。決定率は2割9分(データスタジアム調べ)。1トップでタメを作り2列目の上がりを待つなど役割は多い。「数多くチャンスがありながら物足りない」と言うが、シュートの機会が多くない中で決定力はリーグ随一だ。鹿島所属の09年に3連覇を達成したが、この時は12得点で年間シュート数は37本。決定率3割2分4厘で“首位打者”を獲得している。タイトル奪取の原動力であることは、実績が証明している。

 これで4連勝。優勝へ欠かせない男が浦和をさらに加速させる。【高橋悟史】