J2札幌GK杉山哲(33)が21日、札幌宮の沢のクラブハウスで1回目の契約更改交渉を行い、来季の条件提示を受けた上で「来季もここでやらせてもらうことになる」と残留を明言した。今季の公式戦出場は天皇杯2回戦tonan前橋サテライト戦のみだったが、クラブはGK陣最年長のまとめ役として、陰の貢献度を評価した。

 ベテランGKの残留が確定した。昨年は正GKとして自身最多の38試合に出場。今季は金山の補強、李の復帰でリーグ戦出場はなかったが、1年通して黙々と調整し、第3GKという難しい役回りをこなしきった。李が右膝半月板損傷で離脱した5月31日の福岡戦からは8戦連続ベンチ入り。出場はなかったが、リーグ戦計9試合にベンチ入りし、陰ながら窮地を救った。

 クラブはGK陣やチーム全体に与える精神的な存在感を重視し、評価ポイントにした。杉山は「試合に出ていないのに評価してくれたのはうれしい。鹿島時代も経験していたが、出なくても貢献できるというのをあらためて感じた。いい1年だった」と振り返った。

 明日23日の磐田戦からは来季に向けた競争となる。「この1年で基礎から鍛え直せた。来季はもっと昇格に向けて貢献できるようにしたい」。15年は、ピッチ上でアピールし、正GK復権を狙う。【永野高輔】