清水が、総力戦で過密日程を乗り越える。明日26日の天皇杯準決勝・G大阪戦に向け、24日に静岡市内で非公開調整。大榎克己監督(49)は、天皇杯準決勝後に中2日で控える柏戦(29日午後2時、柏)も見据えて“ターンオーバー制”で臨む意向を口にした。

 天皇杯の決勝進出、そして、J1残留-。二兎(にと)を得るための選択だった。約1時間半の非公開調整を終えた大榎監督は、2日後に迫った準決勝に向けて明言した。

 大榎監督

 連戦ではコンディションが大事になる。万全の状態と考えると(選手の)変更が必要になる。

 大幅にメンバー変更する意向を口にした。22日のリーグ名古屋戦から中3日で迎える決戦。さらに、同試合後も残留が決まる可能性を秘めるリーグ柏戦が中2日で控える。

 大榎監督

 J1残留だけでなく、決勝を狙っていくのは当然。リーグで負けた相手に2度やられるわけにいかない。チャレンジャーとして向かっていこうと伝えた。

 過密日程の中、公式戦2連勝への最善策として“ターンオーバー制”を採用する方針を示した。

 この日、行われた実戦形式の練習では一定の手応えもつかんだ模様で、指揮官は「おもしろいサッカーができていた」と、不敵に笑う。今季公式戦初先発を狙うDF広井友信(29)も「これまでの悔しさを力に変えて戦いたい。負けにいくわけじゃないし、勝てばリーグ戦にもつながる。結果を残すために良い準備をしていく」と語気を強めた。

 戦いに飢えた男たちが、ナビスコ杯V、そしてJ1でも優勝争いを演じている難敵・G大阪を全力で倒しにいくつもりだ。【前田和哉】