J2磐田は8日、磐田市内で練習を行い、DF桜内渚(25)が、来季のリーダーシップへの意識を語った。昇格プレーオフ(PO)準決勝では、山形のGK山岸に一発を浴びJ1昇格が絶たれた。その山形はPOを勝ち抜き昇格を決めた。桜内は準決勝はベンチだったが、相手は流れが悪くなった際、山岸がリーダーシップを取って守備陣を集め話し合っていた姿が印象に残ったという。

 桜内は「痛んだ選手の処置の間に、作戦タイムを取ってさすがだと思った。悔しいけどそういうチームが昇格するんだと」。年齢的にはチームでは中堅の世代だ。山形のチーム力を目の当たりにし「年齢に関係なくリーダーシップを取れる選手が増えてきたらいいチームになっていく。自分もその1人になりたい」と強い自覚を示した。

 今季はけがで1カ月半離脱したが、18試合に先発し3試合で途中出場。飛躍した一方で、POを含め最後の6試合はベンチだった。「ポジショニング、上がるタイミングの質を求めていかないと」と課題を掲げ「前の選手を動かす声も覚えないと」と話す。悔しさを胸に、来季はリーダー意識をしっかり抱きピッチに立つ。【岩田千代巳】