マインツの日本代表FW武藤嘉紀(23)が、先制アシストした。0-0の前半43分。DFバログンのパスに、オフサイドラインギリギリで抜け出す。左サイドをドリブルで突破する間、3度中央に視線を送り狙いすまして左足でクロス。シュートという選択肢を捨てて、MFマリの先制点を演出した。

 試合も3-0の快勝を旧本拠地で収めた。武藤は試合後、充実した表情で「かなり良かったんじゃないかなと思います。相手も結構良いメンバーで来てましたし、自分自身今日はアシストできたんで。けどまだまだ質のところもこだわりたいですし。ボール受ける回数だったり、体を張る回数を徐々に増やしていければいいかなと思います」と手応えを口にした。

 自身がゴールを決めるよりも、チームが勝つために確実なプレーを選択する姿勢は、東京時代から変わらない。「角度が少なかったですし、明らかに中のほうがどフリーで、自分が打つよりも可能性があった。ゴールは欲しかったですけど、パスのほうが確率は高かったと思ったので」。ラツィオの元ドイツ代表でW杯通算最多得点16点の記録を持つFWクローゼ(37)と同じピッチに立った。1トップとして後半24分までプレー。開幕スタメンに向けて、着実に結果を残した。