<NASLチャンピオンシップシリーズ:タンパベイ3-1ミネソタ>◇27日(日本時間28日)◇決勝第2戦◇米フロリダ州セントピーターズバーグ

 NASL(北米サッカーリーグ=MLSの事実上の2部リーグ)のチャンピオンシップシリーズ第2戦が行われ、元日本代表DF山田卓也(38)の所属するタンパベイがミネソタを下し、リーグチャンピオンに輝いた。

 20日に行われた第1戦を0-2で落とし、劣勢のタンパベイは前半25分、後半6分に得点。同7分に1点を返されたが、同41分に2戦合計3-3となるゴールで追いつき延長戦へ。前後半15分ずつの延長でも決着がつかずにPK戦となり、3-2で決着した。

 山田は13日のプレーオフ準決勝第2戦カロライナ戦の途中で負傷退場し、決勝は2戦とも欠場。しかし、今季のレギュラーシーズンではリーグ全8チームのフィールドプレーヤーで唯一、全28試合にフル出場し、ベストイレブンを獲得。チームの優勝に大きく貢献した。山田は「ここアメリカに来て目に見える形での結果が出てとてもうれしいです。最高の気持ちで(05年元日の)天皇杯以来のカップを掲げました。また、このニュースが日本に届くことも大変うれしく思います」と優勝の喜びを語った。

 タンパベイは11年に開始された現在のNASLでは初優勝。1967年から84年に行われたNASLでは75年に前身のタンパベイがリーグチャンピオンになっている。

 ◆山田卓也(やまだ・たくや)1974年8月24日、東京都生まれ。MF、DF。桐蔭学園、駒大を経て97年V川崎(現東京V)入りし、主将も務めるなどチームの顔として活躍。日本代表としても、国際Aマッチ4試合に出場。04年にはアジア杯優勝メンバーにもなった。C大阪、横浜FC、鳥栖でもプレーし、J1で274試合出場23得点、J2で74試合5得点。10年1月にタンパベイのトライアウトを受け移籍。10年(USSF2部)29試合、11年24試合、12年28試合とコンスタントに試合に出て、チームの中心選手として活躍。今年9月には週間最優秀DFも受賞。12年ベスト11受賞。178センチ、77・7キロ。血液型A。

 ◆NASL

 北米サッカーリーグ。96年に始まったMLS(メジャーリーグサッカー)の事実上の2部リーグとして11年に開始されたリーグ。8チームが所属。28試合のレギュラーシーズンを行い、上位6チームでプレーオフを行う。MLSの下部リーグにあたるが、リーグ自体は独立リーグのため、昇格などはない。1967年に創設されたMLSの前身、米1部リーグのNASLは一時盛り上がりを見せたが定着せず、84年にリーグ戦が打ち切られた。◆タンパベイ・ローディーズ

 現チームは08年に発足。本拠地はフロリダ州セントピーターズバーグのアルラングスタジアム。10年のUSSF2部では6位、11年3位でプレーオフに進むも敗退。今年は2位でレギュラーシーズンを終え、見事リーグ制覇した。前身のチームは75年にNASLでリーグ制覇。リッキー・ヒル監督。