<スコットランドリーグ:セルティック4-0ハミルトン>◇4日◇グラスゴー

 【グラスゴー(英国)=アンソニー・マッカスカー通信員】セルティックMF中村俊輔(30)が、1ゴール1アシストの活躍で4連勝に導いた。前半26分に右クロスを左足で蹴り込み、リーグ戦4試合ぶりのゴールを決めると、同37分には左クロスで追加点をアシスト。9月末の欧州チャンピオンズリーグ(CL)1次リーグ・ビジャレアル戦での敗戦のショックを振り払った。試合は4-0で快勝。15日のW杯アジア最終予選ウズベキスタン戦(埼玉)へ弾みをつけた。

 確かな感触が、左足に残った。前半26分。中村は味方の右サイド突破に呼応して、後方からファーサイドへ一気に駆け込んだ。相手DFの背後から抜け出し、FWマクギーディーのクロスを太ももでトラップ。バウンドしたボールを目がけて左足を振り抜いた。8月31日のレンジャーズ戦で直接FKを決めて以来、今季リーグ戦4試合ぶりの2得点目。これまでパスを出す側だった男が「ストライカーの嗅覚(きゅうかく)」で先制点を奪った。

 試合開始直後は普段どおり右MFでプレーしていたが、相手の出方をうかがいつつ、逆サイドへポジションチェンジ。同37分には、地をはう高速クロスでFWサマラスの追加点をアシストした。9月30日の欧州CLビジャレアル戦から中3日。連戦の疲労に加え、精神的なダメージも大きかったが「こっちから仕掛けて、アグレッシブにプレーしたい」と今季1部に復帰したばかりの格下に妥協しなかった。

 左右MFとトップ下に続き、FWの役割にも手応えをつかんだ。15日には、日本の司令塔としてW杯予選ウズベキスタン戦に臨む。中村は最高の手みやげとともに6日、帰国する。