日本代表MF中村俊輔(31)が8日、子どもたちに新天地エスパニョールでの活躍を誓った。横浜市内で開かれたトークイベントに参加し、6月10日のW杯最終予選カタール戦後、初めて公の場に登場。エスパニョール移籍決定後も沈黙を続けてきたが、約200人のサッカー少年を前に「オレは外国人扱いだからスペイン人と同じではだめ。みんなの信頼を勝ち取りたい」などと決意表明。子どもたちの大声援を受け、イベントは「壮行会」となった。気持ちを新たにした中村は、10日にスペインに出発する。
純粋な子どもの声に、中村がついに新天地にかける思いを自ら明かした。質疑応答で「エスパニョールでの目標は何ですか?」と問われると、周囲に陣取るメディアに気をかけることなく、率直に語った。
中村
どこにいっても、代表でも同じ。監督、選手、サポーターに認めてもらえるようになりたい。オレは外国人扱いだから、スペイン人と同じではだめ(使ってもらえない)。信頼を勝ち取らなきゃいけない。
古巣の横浜復帰から一転、エスパニョール入り。先月のカタール戦後は表舞台に出ることなく、家族との時間を優先させるとともに、古傷の股(こ)関節痛の治癒に専念した。加えて、今月13日の入団会見を移籍の「第一声」としたい考えもあり、中村は沈黙を続けた。しかし、自らの原点とも言える少年たちの姿に、黙っていられなかった。
中村が続けた。「イタリア(レジーナ)は強烈だった。ちょっかいは出されるわ、靴は隠されるわ、夜中の1時まで食事に誘われるわ。すべて人間性を見られている」。さまざまな経験を糧に、8年目の欧州へ心の準備も出来上がった。
今回のイベントは、自ら主催するサッカースクールに通う5~12歳の約200人を招いて開いたもの。4歳と1歳男児の父親であり、自他とも認める「永遠のサッカー少年」は、子どもの声に乗せられるように「うまくなりたい気持ちは何歳になっても変わらない。だからビッグクラブにも行きたい」と言い切った。
お笑い芸人ペナルティー、解説者の小倉隆史氏を交えた軽妙なトークイベントは約1時間で終了。その後は参加者1人1人にサインした。保護者含め、会場は約500人の熱気でムンムン。イベントは完全に「俊輔壮行会」と化した。C・ロナウド、カカ、メッシの「3大スター」がそろう世界最高峰の舞台へ。子どもたちの声に背中を押され、中村が気持ちを新たに旅立つ。【佐藤隆志】
[2009年7月9日8時39分
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