【バルセロナ(スペイン)=塩畑大輔、山本孔一通信員】エスパニョールMF中村俊輔(31)が10日夜、チームに合流するためにバルセロナに到着した。空港には出迎えのサポーターが、到着の1時間以上前から集結。最終的には約500人が中村を取り囲み、応援歌を熱唱して歓迎した。11日付の地元紙も「エスパニョール史上最高の大歓迎」「中村は銀河系軍団と同じように迎えられた」と報道。予想を上回るフィーバーぶりで、中村への大きな期待が浮き彫りになった。
本人も驚くばかりの熱狂が、バルセロナ・プラット国際空港のロビーに渦巻いた。日本からロンドン経由の長旅を終えた中村は、到着ゲートをくぐった瞬間、耳をつんざくような大歓声に迎えられた。目の前には、ナカムラコールを叫ぶ500人の大サポーター集団。驚きと戸惑いが混ざった表情で、エスパニョールのチームカラーのタオルマフラーを掲げると、歓声はさらに爆発した。
チーム広報も、空港の警備担当も想定しなかったパニック状態。コントロールされない人だかりは、ロビーを埋め尽くし、空港敷地内の道路を封鎖しながら、中村の後を追って巨大アメーバのように動いた。中村は警備員に腕を引っ張られ、人波をかき分けながら「びっくりした。ハードル(自分への期待値)が上がっちゃって大変かも」とつぶやいた。
地元テレビ局のスタッフは「バルセロナなら、メッシが来た時にこんな状態になることもあるだろう。でもエスパニョールの新入団選手に対して、これほど多くのサポーターが集まるのは、おそらく史上初めて」と話した。中には、臨月を迎えおなかが大きくなった女性の姿も。その熱心なサポーターのマラガさんは「大丈夫よ。生まれてくる子供もナカムラも同じくらい大事だし。名前は決めちゃったから、シュンスケと名付けることはできないけど」と笑った。
到着から一夜明けた11日付のスペイン各紙は「ナカムラは銀河系軍団と同レベルの歓迎を受けた」などと大きな見出しで報道。同日午前のメディカルチェックにも、50人ほどの報道陣が詰め掛けた。あるテレビ局スタッフは「こんなに取材させられるのはロナウジーニョくらい」と苦笑い。予想外の歓迎フィーバーの中、中村がスペインに第1歩をしるした。
[2009年7月12日9時4分
紙面から]ソーシャルブックマーク

