<スペインリーグ:エスパニョール2-1マラガ>◇23日(日本時間24日)◇バルセロナ
【バルセロナ(スペイン)=山本孔一通信員】エスパニョールMF中村俊輔(31)がマラガ戦でスペイン移籍後初アシストを決めた。後半18分から出場し、同36分にMFイバン・アロンソの決勝ゴールを演出。2-1の逆転勝ちと新本拠地初白星に大きく貢献し、VVV本田、カターニャ森本らが注目される中、日本代表のエースの実力を見せつけた。
中村が限られた出場時間でチームを勝利に導いた。後半36分にペナルティーエリア右でFWカジェホンからのロングパスを左足で落とすと、MFイバン・アロンソが相手DFをかわしてゴール左へ突き刺した。中村はうつむき気味に両手で小さくガッツポーズ。歓喜の輪にゆっくりと入ると、チームメートから頭をたたかれて祝福された。
初アシストにも冷静だった。「あれはアシストとは言わないでしょ。ワンツーでもらおうと思ったところ、DFが出てきた。反転して決めた彼のうまさが出たプレー」と振り返った。出場直前の監督からの指示は「いっぱい仕事をしてくれ」。1-1の場面で、切り札として投入した中村への信頼を象徴していた。
23日は左足首痛もあり、約1年ぶりの負傷欠場。この日も先発を外れた。「ベンチスタートだったけど、公式戦を初めて外で見て、いろいろ感じられたから有意義な時間だった」と振り返る。チームメートの動きから、自分のパスのイメージをつくった。
完敗した13日のRマドリード戦後は、けがと、うまくいかない連係に「これからどうしようか」と珍しく迷いを見せていたが「もう整理がついた。どのポジションにいても、ボールを取られなければ間違いはないんじゃない。そこは考えすぎない」と切り替えていた。プロとして過去在籍した3チームでは、入団後、出場5試合以内に、初ゴールも決めている。スペイン初ゴールの期待も高まる活躍でもあった。
この日、開幕前に急死した前主将のハルケ選手が残した娘マルティナちゃんが誕生した。そして新本拠地コルネジャーでの初白星。3つの「門出」が偶然にも重なった。チームに明るいムードを取り戻し、中村の新たな世界が再び動きだした。
[2009年9月25日9時7分
紙面から]ソーシャルブックマーク

