日本女子マラソン界に新星が現れた! 一般参加の安藤友香(22=スズキ浜松アスリートクラブ)が2時間21分36秒で2位に入り、初マラソンの日本最高記録をマークした。過去の最高記録は、03年大阪国際で坂本直子(天満屋)が記録した2時間21分51秒。日本歴代でも4位の快記録となった。

 前半から腕を下げ気味に腕を振らない「忍者走り」で、海外の招待選手に負けない積極的なレースを展開した。序盤から先頭集団に付くと、22キロからはリオデジャネイロ五輪銀メダリストのキルワ(バーレーン)との一騎打ち。37キロで離されたが、粘りの走りでペースを落とさず2着でゴールした。大会3連覇を飾ったキルワのタイムは、大会新記録の2時間21分17秒だった。

 2時間22分30秒を切って日本人1位となったため、8月の世界選手権(ロンドン)代表の切符も射止めた。22歳のニューヒロインは「銀メダリストのキルワ選手に付いていこうと、後のことは考えずに走りました。ここで付いていけなければ世界と勝負できない。ただ、最後は離されたので、まだまだ自分の弱さです」。初マラソンの日本最高記録を14年ぶりに塗り替える快走にも「まだ実感がないです。沿道の声援が力になりました」と照れくさそうにほほえんだ。そして真夏のロンドンを思い浮かべて「(日本代表は)うれしいです。ただ今のままでは世界と戦えないので、ここからしっかり磨いて頑張りたい」と話した。