アマチュアの沢田知佳(17=ルネサンス大阪高3年)が出場権を獲得した。36ホールプレーで通算1オーバーで並んだ堀琴音(20)、アマの松原由美(17=大阪学院大高3年)をプレーオフで下した。ポーラ・クリーマー(29=米国)にあこがれ、同じ舞台に立つ夢をかなえた。原江里菜(29)、松森彩夏(21)、佐藤絵美(24)の計4人が通過。本戦は7月7日から、米カリフォルニア州コルデバレーGCで行われる。

 プレーオフ3ホール目でメジャー切符を勝ち取った沢田は「すっごく、うれしいです~」と無邪気な笑顔を見せた。アマの全米女子オープン日本予選突破は、一昨年の橋本千里、昨年の山口すず夏に続いて3年連続3人目。同世代のアマの活躍は励みになり、今回の沢田は「自信はありました」と言うほどだった。

 「ポーラ・クリーマーに会いたくて」と昨年に続く2度目の挑戦だった。9歳からゴルフを始め、クリーマーをテレビで見て「すごくかわいい。かっこいい。こんな選手になりたい」とファンになった。クリーマー同様にピンクのリボンを髪に結び、TOTOジャパンクラシックなどで来日した際は観戦し、自分と同じリボンをプレゼントしたこともある。

 昨年10月には米フロリダ州のIMGアカデミーで2週間の合宿を経験。「トレーニングもすごくて、体力がついた。アプローチもうまくなった」。同時に関係者が沢田の動画をクリーマーの知人に送ってくれ、すぐにサインと「GOOD LUCK」と書かれたポロシャツが送られてきた。そのシャツは着ずに「部屋に飾ってあります」。

 父真佐也(まさや)さん(48)はティーチングプロで、兄大我(たいが)さん(19)はウッズに、妹アニカさん(11)はソレンスタムにあやかったよう。ゴルフとは関係なさそうな本人「知佳」だけがゴルフをやっている。本戦での目標は「まず予選は通りたい」と同時に「ポーラに会いに行きます!」。17歳の声が弾んだ。【岡田美奈】

 ◆沢田知佳(さわだ・ちか)1998年(平10)8月29日、札幌市生まれ。9歳でゴルフを始め、後にゴルフの環境を求めて、一家で大阪に引っ越し。11年関西小学生選手権優勝、13年全国中学選手権春季で優勝、15年日刊アマ女子優勝。ドライバー飛距離は220~230ヤード、得意クラブはパター。自称「負けず嫌いで、ガンガン攻めるタイプ」。165センチ、54キロ。